原文:Ricardo Flores Magón「The two pens」
陳列ケースのガラス窓の向こうで、金のペンと鉄のペンは誰かに買われるのを待っていた。金のペンは、豪奢な宝石箱に無造作に横たわり、その輝きをいっそう高めていた。一方、鉄のペンは、ボール紙の粗末な箱の底で、その質素さを黙って受け入れていた。
通行人は、貧しい者も金持ちも、年老いた者も若者も、次々とショーウィンドウの前を通り過ぎた。そして、金のペンに貪るような視線を投げかけたが、鉄のペンには誰ひとり目を向けなかった。太陽の光が金のペンに降り注ぎ、絹のクッションの上でまるで火花のように輝いていたが、労働者のように黒ずんだペンには、一片の美の光彩すら与えることはできなかった。
金のペンは、哀れむように貧しい兄弟を見つめて言った。
「可哀そうなみすぼらしい奴め! 人に称賛されることを学びたまえよ」
高邁な理想を目指して常に戦ってきた鉄のペンは、その愚にもつかぬ言葉に返答するのも値しないと考え、沈黙を守った。その沈黙を弱さと勘違いした金のペンは、さらに言葉を重ねた。
「お前も努力してみてはどうだ、みすぼらしい貧乏ペンよ。私のような金のペンになる努力を!」
そう言うと、金のペンは絹の天に浮かぶ星のごとく輝いた。
鉄のペンは、その傲慢に思わず微笑んでしまった。その微笑みに腹を立てた金のペンは、荒唐無稽な自慢をまくし立てた。
「お前の笑いは無能の笑いだ。哀れみを感じさせるよ。私のように、何百万ドルもの小切手に署名できると思っているのか? 私はマホガニーや杉の机の上に栄誉ある位置を占めている。宮殿では、優雅な文士が私を用いて文章に署名する。大臣は、国家全体に関わる重要な文書に私で署名する。大統領は私で法令に署名するのだ。戦争が宣言されるときも、平和が締結されるときも、必ず私のような金のペンが使われる。決してみすぼらしい鉄のペンではないのだよ。若き貴族が淑女に恋文を書くときにも、用いられるのは私なのだ!」
鉄のペンの忍耐にも限界がある。ついに、ボール紙の箱の底から、澄みわたる誠実な声を上げた。その誠実さゆえに、その声は力強く、高貴でさえあった。
「何よりもまず、ペンが偉大であるのは、それが偉大なる精神を頭蓋の牢獄から解き放ち、他の頭蓋に閉じ込められた精神を揺さぶるからだ。迎える者は、その光に扉を開き、宿を与える。希望、勇気、光をもたらす者には、道を開くべきなのだ……。
だが、お前は虚飾のペン。我らの種族の恥だ。私は、億単位の小切手に署名するために自分の先端を差し出すより、先を折ることを選ぶ。そんな命令は、盗人どもの密約の産物にすぎないからだ。私の居場所はマホガニーの机ではない。私は、人民の書記が松の机の上で、自由と正義の時代を世界に告げる力強い言葉を刻むとき、そこにありたい。
私は人民のペンだ。そして人民のように、強く誠実である。大臣が搾取と暴政を正当化する文書に署名するとき、私に触れることはない。大統領が貧しき者を苦しめる法律や、犯罪的な戦争や、屈辱的な和平条約に署名するとき、私をつかむことはない。
だが、思想家がその創造的な指で私をつかみ、詩人や賢者がその豊かな、アナーキストの手で私に触れ、階級闘争の理念のごとき明るい思索を書き記すとき、私は震える。私の分子が、純粋で力強く健全な感動に打たれて震えるのだ。
それこそが、私の悦びである。私は謙虚であるがゆえに、才能と誠実と名誉の世界で生きる。私の力は計り知れず、私の影響は巨大だ。プロレタリアの書き手が私を手に取るとき、暴君は震え、聖職者は怯え、資本家は青ざめる。だが自由は、夜明けの笑みの中で微笑む。虐げられし者は、より良き世界を夢見、勇敢なる手は復讐と贖いの武器をなでる。
私はボール紙の棺桶の中で、偉大で高貴であると感じている。見た目にはどれほど卑しくとも、私は人々を揺り動かす。王座を倒し、大聖堂を傾け、神々をもへりくだらせる。私は、閉ざされた精神に光をもたらすもの。私は、卑しき者に武器を取らせ、その魂を気高きものへと変えるラッパの音である。私は革命の民兵のために響き渡り、勇者を塹壕へと、民衆をバリケードへと招集する。お前は暴君の法令に署名するために使われる。私は、反逆者の宣言に署名するためにある。お前は圧政を支える。私は、解放をもたらすのだ」
その時、店の正面に自動車が突っ込んだ。その衝撃音によって、鉄のペンの熱のこもった演説の続きを聞くことはできなくなった。
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